ベイビイ春菜⁄01

「あ、うぅ、」
春菜の座っている椅子の前に大きな姿見が置かれている。
どこかまだ、意識がはっきりしないまま、鏡に映る自分の姿が、ぼんやり目に入ってきた。
しかしまだ、鏡に映る人影が自分だとは、気づかないでいる。
次第に目の焦点が合ってきた。
目の前にある鏡に映る自分の姿を見て春菜は、唖然とした。
ほとんど、裸に近い体を隠しているのは、黄色地に白い水玉の大きな涎かけである。
そして、腰を包んでいるのは涎かけと同じ生地のぷっくりと膨らんだパンツ。
髪は、両方の耳の上あたりを大きなリボンで結わえられていた。
どう見てもこれでは、幼児の格好である。
さらに、足は大きくMの形に、それも自分自身の手で開いている。
何かで拘束されている様子も無いのだが、体を自由にうごかす事が出来ない。
股間の膨らみも異様な感じがする。
なにかを股に挟んでいる様な違和感がある。
“そうだ、先輩に別荘に誘われて、先輩の部屋で紅茶をのんで”
それからの記憶がない。時間がどれ程経ったのか、ここが何処なのかもわからない。
“先輩”と大声で叫んだ。しかし実際に口から出たのは、
「うぅあー」
と言う言葉にならないこえだった。
鏡から目を背けようとしても、体どころか、首すら動かない。
目を閉じると情けなくて涙が出てきたが、それを拭うこともできず、頬を濡らし、
べそをかいた子供の様な顔になってしまった。
それ以上に絶望的な状況も迫ってきた。
“お、オシッコが・・・も、もれちゃう・・もう我慢できない”
春菜に尿意の限界が来た。
もともとオシッコは近い体質だったので、学生の頃は、休憩時間になると必ずトイレに行っていた。
会社でも他の女の人より回数が多い様だった。
そういう自分の体質は分かっていたので、漏らしてしまった事は無かった。
“あぁ、出ちゃった”
体の緊張が解けた瞬間、春菜はそう思った。
しかし、お尻の回りが濡れた感触もなければ、我慢のすえにオシッコを出した時の開放感もない。
強い尿意は、一向に無くならない。
“ああ・・・、オシッコが出ちゃう”
春菜はまた、漏らしたと思った。
だが、今回もオシッコは出なかった。 “どうして、こんなにオシッコがしたいのに出ない”
そんな事が何度も繰り返された。
それでも、オシッコはぜんぜん出なかった。

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