ベイビイ春菜⁄02

「ううっ」”先輩”!
春菜の後ろにある大きな扉が開いて、千秋が入って来るのが鏡に映った。
しかし、声は出ていない。
「あら、あら。涎と涙でお顔がグチョグチョね。」
「うっうっ、うー」”先輩、どうして、こんなこと”
「オシッコしたいでしょ」
「うっうっ」
言葉にならない声を出して、春菜は何度も頷いた。
「じゃあ声が出せる様にしてあげるから、オシッコさせてって、おねだりするのよ」
千秋は春菜の首の後から細い糸のような針を抜いて、それを春菜の目の前に持っていった。 「この針が首の後ろの壺に刺してあったの。だから声が出なかったのよ。体が動かないのも、オシッコが出ないのも別の所に打ってある針のせいなのよ。」
「先輩、どうしてそんなことを・・・あ、あぁ」
「オシッコがしたくてたまらないんでしょ。早くおねだりしなくちゃ。」
「ト、トイレに行かせてください。」
「そうじゃなくて、オシッコをさせてって言わなきゃだめでしょ。どのみち、針を抜いたらすぐに出てしまうからトイレになんて行けっこないわよ。そのためにオムツを当てているんだから。」
「ひどい、オムツなんて。いや、いやっ 。トイレにいかせて。」
「まだわからないみたいね。いいわ、トイレに行っても。後ろのドアを出て右に行くのよ。」 「あぁ、はやく・・・トイレに・・。」
「はい、はい。がんばってね。」
今度は春菜の背中の辺りに千秋の手が触れた。
「はい、これで体が動くわよ。」
千秋が言い終わらないうちに、春菜はドアに向った。 しかし、ドアの手前で千秋に肩を捕まれた。
「あぁ、もうだめ。出ちゃう。」
春菜はその場にしゃがみ込んだ。
今度こそ漏らしてしっまたと思ったが、オシッコは出なかった。
頭の上から千秋のからかうような声が聞こえた。
「ふふふっ、もう1本の針を抜かないとトイレに行ってもオシッコは出ないわよ。」
しゃがみこんだままの春菜を抱き起こし、ドアを開けた。
「トイレの前まで一緒に行ってあげるわ。ここで針を抜いてしまったら絶対にトイレまで間に合わないものね。」
千秋は肩を借して春菜をトイレの前まで連れてきた。わずか数メートルの距離だったが春菜には気の遠くなる様な長さに感じられた。
「ここで針を抜いてしまっても大丈夫かしら?なんだったらオムツを外してトイレに腰掛けてからの方がいいんじゃないかしら?」
「大丈夫です。一人で入りますから、早く抜いてください。」
千秋の意地悪な言葉に、春菜は、怒ったように答えた。
「そう、じゃあここで抜くわよ。」
そう言い終わった千秋の手にはすでに春菜の首筋から抜き取られた針が光っていた。
しかし、春菜にはドアを開けることさえも出来なっかた。
「ああー」
絶望の声を上げて春菜はその場にしゃがみ込んだ。
春菜の腰のあたりからオシッコの音が聞こえてくる。
「いやーっ」
春菜は、子供がイヤイヤをする様に首を振りながら泣き出した。
”じょー”と放尿の音は一向に小さくならない。
限界まで溜めたオシッコはオムツの許容量を超えて太股を伝い廊下に小さな水たまりを作った。
「ひっひっ、ひっく。ひっひっ。」
やっとオシッコは終わったが、春菜は子供のように泣き続けている。
オムツの中にオシッコを洩らすと言う考えたことも無かったような激しい屈辱に春菜は、放心状態になっていた。
「ほら、だからトイレの中でって言ったのに。こんなところで洩らしちゃって、駄目な子ね。」
「うぇーん。だって、だって・・・」
千秋に強い口調で叱られてまた、春菜は子供のように泣き出した。
「よしよし、もういいのよ。またお洩らしするといけないから、新しいオムツに取り替えましょうね。」
泣いている春菜をあやす様に抱きしめて千秋は春菜の頬に軽くキスをした。
「またオムツするの?」
少し落ち着いてきた春菜は怯えた様に千秋を見て言った。
「そうよ。オムツを当てておかないと、また、お洩らししちゃうでしょ。」
「そんなこと、先輩が変なことしなければ」
「ふふふ、変なことをするために、貴女をここに連れて来たのよ。連休の間、貴女は赤ちゃんとしてここで生活するの。会社にも素直にオムツを当てて行けるようになるまで、厳しく躾けるつもりよ。」
「そんなのいやっ。もう家へ帰ります。」
「そんな赤ちゃんの格好で帰れるの?貴女が着ていた服はもう処分しちゃったわよ。」

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