ベイビイ春菜⁄11

やっとの思いでぬいぐるみにたどり着きスイッチを切っても、千秋が取り上げ再びスイッチを入れ遠くに放り投げてしまう。
それを数回繰り返すだけで春菜はハァハァと肩で息をしていた。
「お姉ちゃま、お願いもう、ピョンちゃんを取らないで」
ぬいぐるみを取り上げようと近づく千秋に哀願する春菜は焦点の合っていないうつろな目で、
口からは、だらしなく涎を垂らしていた。
オムツの中は二度目の電気ショックの時に洩らしたオシッコと汗、愛液でグチョグチョになっている。
「じゃあ、次はかくれんぼね」
そう言うと千秋は春菜に目隠しをした。
千秋の静かな足音が遠ざかって行く。
“ウィーン”再びオムツの中のバイブが動き出した。
「あっ、あっ、あっ、お姉ちゃま、どこぉー」
その時、そばに戻ってきていた千秋が目隠しをはずした。
「はい、今度は隠れているピョンちゃんを見つけてスイッチをきるのよ」
「あっ、あーん」
春菜は甘い声を発しながらさっき千秋の足音が消えていった方向に這い出した。
カーテンの後ろやキッチンの中など千秋が隠したと思われる所をいくら探しても
ぬいぐるみは出てこなかった。
その間に何度も電気ショックとクリトリスへの振動を受け、
春菜はもう這うことも出来なくなっていた。
「あっ、あっ、あっ、あーん」
何の効果もないと分かっていながら不自由な手で股間を押さえ、
嬌声をあげながらうずくまってしまった。
「お姉ちゃまぁー」
春菜は助けを乞うように千秋の方に目を向ける。
「フフッ。ピョンちゃんはかくれぼがじょうずね。」
そう言った千秋の視線はソファーの隅を見ていた。
ソファーの隅に置いてあるクッションの下からぬいぐるみの耳らしき物が見えた。
「あ、あんなところに」
遠くに隠したと見せかけ実はすぐ近くにかくしていたなんて。
春菜は悔しくて泣きそうになりながらもハイハイでぬいぐるみの方へと急いだ。
クッションの後ろからぬいぐるみを取り出しスイッチを切ろうとしたとき
それを遮るように千秋の声がした。
「かくれんぼうなんだから、ピョンちゃんみっけって言わなきゃだめよ」
「ピョンちゃんみっけ」
春菜は涙声になりながらも、千秋に言われた通りに言ってからスイッチを押した。
しかし、オムツの中のバイブは止まらなかった。
「はっはっはっは。」
千秋が大声で笑い出した。
「残念ね。よく似ているけど、それ、ピョンちゃんじゃないわ」
「ボーイフレンドのピョン吉くんよ」
そう言われてよく見ると服の色が少し違っていた。
「はい、残念でした。ピョンちゃんはここよ」
千秋は手を腰に回すと自分の背中の後ろに隠していたぬいぐるみを取り出した。
春菜は度重なる意地悪な仕打ちについに泣き出してしまった。
「ひどい。お姉ちゃま。わ、私、赤ちゃんなのに・・・どうしてこんなにいじめるの」
「ごめんなさいね。でもね、これは我が儘な赤ちゃんにならないためのお仕置きなのよ」
千秋は自分の手でぬいぐるみのスイッチを切った。
「はるちゃん、さっきお姉ちゃまにすねながらエッチなおねだりしたでしょ」
「・・・。」
「いつもご褒美ばかり欲しがるエッチな赤ちゃんにならないための躾なの」
「なっちゃんの時はカエルのケロちゃんだったのよね」
夏樹は一人でしていたあやとりを止め、春菜を見て少し恥じらうように微笑んだ。
「うん。なっちゃんはね、ケロちゃんとかくれんぼちたのよ」
夏樹と千秋はその時のことをおもいだすようにお互いの顔を見て笑った。
「なっちゃんもすごく泣いたのよね、また少しだけケロちゃんとかくれんぼしてみようか?」
「うん。すこちだけならいいよ。」
夏樹は目を輝かせながらまた、悪戯っぽく笑った。
「私も少しだけなら・・・・」
二人の会話を聞いていた春菜がミトンで涙を拭きながらつぶやいた。
「もう、二人ともまだオムツも取れないくせにエッチなんだから」
千秋がおどけたように怒ってみせると三人は揃って大きな声で笑った。
そして、千秋は春菜の幼児化がもうすぐ完了する手応えを感じ取っていた。

back next